この記事では、昭和43年に建築された建物を全面改装工事事例と工事費用について詳しくお話致します。
八王子ソデノ建装、代表の袖野です。実はこのリフォーム工事は私の自宅兼事務所兼倉庫のお話となります。
古くなった建物をどの様にリフォーム工事をご予定の方や、中古物件をご購入してリフォーム予定の方は必見です。
全面改装リフォーム工事がどの様に進むのか? どんな事に注意すればいいのか?
そして、1番気になるリフォーム費用を詳しくご紹介していますので、最後までお読みになってください。
今回ご紹介する工事費用の目標は、全面改装リフォームで合計900万円。
- 「外壁工事」+「屋根工事」の外装工事で450万円
- 「水廻り」+「床、壁工事」の内装工事で450万円
この金額でどこまで出来るのか? 最後までお読みください。
特に読んで頂きたいと思っている方ですが・・・
- 八王子界隈で中古物件を購入してリフォームやリノベーションご検討の方
- なるべく費用を抑えたい。出来れば内装工事費用で400万、外壁工事費用で300万でなんとかしたい
- 手抜き工事やいい加減な業者はお断り
- 私たちの要望を聞いてもらいたい
中古住宅を購入してリフォームを真剣にご検討の方は、ゆっくりお読みになってください。
今回の自宅兼事務所の工事ですが、お客様の家ではないので、自分や職長の高橋がやりたいリフォームを実験的に行う事も出来ましたし、ここまでの工事をする費用や期間も実体験出来ました。
また、家族の要望はどんな物があったのか? 要望に添えた工事。出来なかった工事なども正直に話しいたします。
中古戸建物件を購入してリフォームやリノベーションをお考えの方ぜひ、ご参考にしてください。
なぜ、新築にせずに中古住宅を全面改装にしたのか?
私は40歳の時に約築35年の比較的古い物件を購入しました。子供の学区や自分の仕事を考えて賃貸していたアパートに近い物件を探していました。
私鉄とJRの二つの駅に比較的近い場所に住んでいましたので、新築は予算オーバーとなってしまう為に中古物件を購入する事に家内と相談して決めました。
実は家を探し始めてから購入まで約3年もかかりました。
家を始めて購入する方へアドバスですが、正直初めはどの物件を見てもピンときませんでした。予算に合わせると、狭い土地や駅へ歩ける距離ではなかったり。駅に近くて雰囲気のいい建物は予算に合わなかったり。
それに、どの家が私たち家族に適しているのかも正直解りませんでした。正直、家内ともあきらめムードでした。
しかし、数十件中古物件を見てくると・・・私の場合はっきりした基準が出来てきました。それは「古い建物でもOK」「立地で選ぶ」「予算は〇〇万円」と3つの基準ができました。
また、私たち家族をよく理解してくれた不動産屋に巡り逢えた事もラッキーでした。その不動産業者の方から電話があり、「ソデノさんが気に入る物件がでました」との連絡があり、早々に見学に行くと、私も家内も気に入り、その日に契約しました。
中古リフォームの話からそれますが、初めて住宅を購入する方にアドバイスです。
- 「焦らずゆっくり探す」
- 「諦めない」
- 「信頼できる不動産業者を見つける」この3つが重要です。
要するに私たち家族は、新しい建物より、駅から徒歩10分以内で寂しくない道のり。予算は〇〇万円(新築より1000万円以上安価)の二つの条件から中古住宅を購入しました。
全面改装リフォームにあたり洗い出した8つの課題
中古住宅を購入後に、壁紙やフローリング、外壁塗装などは行いましたが、建物自体が古く、冬は寒くて、夏は湿気が多く東日本震災で耐震も不安になり、私が50歳で、息子が高校2年、娘が小学5年の時に家をどうするのか家族と話し合いました。
そして下記の8つを重要課題としました。
- 子供たちは数年で自立、独立するのでいずれ、夫婦2人で快適に暮らせる建物にする。
- 老後に向けて、建物への大きな費用を使わない様な工事内容にする。
- 耐震を考える。
- 湿気対策をする。
- 暖かい家にする。
- 事務所と倉庫を作る。
- 予算は外壁工事+耐震工事で400万円。内装工事で400万円。合計800万円。
- リフォーム後20年~30年は安心して暮らせる
当初は「新築する案」も出ましたが、予算的に新築にできる費用は捻出できませんでした。
また、引っ越しが面倒との意見もあり、家族から「お父さんリフォーム屋なんだからリフォームしてよ」との要望もありました。
また、私も高橋も実際どこまでリフォーム出来るのかをお客様の家では試す事が出来ませんので、私の家で試す事にしました。
特に②番の今後建物への大きな出費を抑えるは重要だと考えました。
特に外壁や屋根のリフォームは高額になりますので、耐久性が高く、なるべくメンテナンス費用を抑える外壁や屋根材を使う事にしました。
中古住宅住宅を購入してリフォームをご検討の方へのアドバイスですが、新築は極端に言えば、30年メンテナンスを行わなくてもボロボロになりますが、住むことは可能です。
中古物件は30年メンテナンスしないと住むことは出来ません。
中古住宅を購入または、現在お住まいになっている方は、いつまでその建物で生活するのかを逆算してリフォーム計画する方法を私はおススメします。
お子さんが独立したら、売却したい方はリフォームは必要ありません。
壊すかもしれない方もリフォームする必要はありません。
今後20年~30年は現在の場所に住みたい、住むつもりの方は、リフォームが必要となります。
例えば、お住まいの方、40歳。お子さんが小学生。
築25年の建物にお住まいの方ですと、約10年後、お子さんが大学生になると一人暮らしをするケースもあります。
その時、家は築35年。お住まいの方の年齢も50歳です。
難しいですが、20年後のご自身やご家族をご想像してください。
全面改装リフォーム費用を決める2つのポイント
全面改装リフォームと言っても、屋根や外壁、水回りや耐震など色々な工事があります。ここでは全面改装リフォームの総額について、私の考えを述べたいと思います。
スバリ900万円が費用の上限でした。全面改装リフォーム費用の算出にはいろいろ方法があると思いますが、私の場合は「住宅ローンと並行して支払える金額」から計算しました。
私の経験からお話します。独立当初は大手の下請けの下請けが主な仕事でしたので、新築〇〇さんの下請けも行っていました。やはり大手は高額で「こんなに高額なら新築した方がいい」といつも感じていました。
いくら全面改装リフォームとは言え、2000万円を超える場合のリフォームの場合は必ず「新築もご検討」してください。
建物はいくら高額のリフォームをしても売却する場合、リフォーム費用がすべて売却価格に反映する事はありません。あくまでも建物の価値は「築年数」です。
全面改装リフォーム費用を決める大きなポイントは2つです。
①建物の現状(状況)
②この建物でいつまで生活するか?
この2点が極めて重要です。まずは現状ですが、湿気や耐震に不安が残る建物。断熱効果が少ない建物。
雨漏れやシロアリで被害が出ている建物。構造的に欠陥がある建物などの場合はリフォーム費用が高額になります。
中古物件を購入される方の多くが、購入して20年以上お住まいになるケースが多いです。
なので、築年数にもよりますが、20年以上安心して食らいたい方もそれなりのリフォーム費用が発生します。
色々な考え方がありますので、一概に全面改装リフォーム費用を決める事は出来ませんが、私の考えでは1,000万円以下の費用で20年~30年は安心して暮らせるのなら、それほど高額ではないと思っています。
これが大手リフォーム会社の様に2,000万円、3,000万円を超える費用だと高額すぎると感じます。
実際の全面改装工事と各工事を9項目に別けて詳しく解説。
ここでは、実際に全面改装の様子と個々の工事費用の目安をお知らせ致します。
皆さんになるべく解りやすく、全面改装リフォームをご予定の方が価格や工事の内容をご自分のお見積りと比較検討しやすいように工事をいくつか分けてご紹介します。
- 外壁リフォーム(塗装・サイディング工事)
- 屋根工事(葺き替え)
- 水回り工事(キッチン・浴室・トイレ・洗面)
- 内装工事(フローリング・壁紙・断熱)
- 建具。ドア工事(内装ドア・玄関ドア)
- 部屋の大きさや形を変える
- 耐震工事
- 湿気対策工事
全面改装の外壁リフォーム方法と費用 塗装工事費用80万円。張替サイディング190万円。
外壁リフォームには大きく分けると2種類のリフォーム方法があります。
- 外壁を塗装する方法
- 外壁を新しい材料で張り直す
今回ご紹介する外壁の張替及び耐震べニア工事は150㎡で190万円(税別・足場代別)です。
外壁塗装工事例はこちらで詳しくご確認できます。
外壁張替サイディング工事例と価格はこちらでご確認ください。
外壁塗装で損をしない適正価格の計算方法をこちらの動画でご確認できます。
ここでは塗装よりグレードの高い「外壁の張替工事」をご紹介いたします。
私の家の欠点でもあります「断熱効果」をよくするためには「厚い断熱材」を壁の中へ入れなければなりません。
また、地震にも強くしたい、外壁材はなるべくメンテナンスが不要で今後の費用があまりかからない物を使いたい。
そして、費用も押さえたいと、欲張った要望をどこまで実現できるかやってみました。
この写真が工事前です。
外壁はモルタル下地、吹付タイル仕上げと言い、昔流行した外壁仕上げ方法です。
まずは、外壁を剥がす作業からスタートします。
モルタル下地とは薄いコンクリートに塗装してあります。
このモルタルが金属の網が入っていて、なかなか剥がれません。
また、ホコリもすごく、重たいので作業は大変です。
そしてこのモルタルを産業廃棄処理の費用も高額になってしまいます。
写真はモルタルを剥がした状態です。スノコの様な板が張ってあります。
室内側から見る写真です。筋交いが1本確認できます。
建物の角なのに筋交いが1本とは耐震が少し不安です。
ここから耐震性能を上げるために、外壁下地は耐震べニアを貼っていきます。
2階部分の外壁下地べニア作業写真ですが、耐震べニアを2階床梁と屋根の軒桁に接続させます。
当社では、釘(鉄砲)は使わずにべニアは全てビスで固定します。
釘よりビスが引っ張り強度が強いので手間ですがビスを使います。
耐震べニアは約12ミリです。べニア工事が完了した様子です。
白いシートは「防水シート」です。下から上へ貼っていきます。
このシートがしっかりしていれば、壁からの雨漏れはまずありませんので、非常に大切なシートです。
今回は外壁と下地べニアに少し空間を空けて、湿気を逃がす事が出来る「通気工法」を採用しました。
大きな割り箸みたいな材木が空間を作り、湿気対策をします。
金属サイディングは現在、安価になりましたし、外壁の柄なども増えてきています。
また、金額サイディングは断熱材が入っている物が多く、上の写真でも赤い丸の部分が断熱材となっています。
ですので、室内でも断熱が出来て、外壁でも断熱がり二重に断熱出来る事になります。
外壁張替工事が完了しました。これからテラスやテラス屋根を付けていきます。
今回は古い外壁を取って、耐震べニアで下地を作り、金属のサイディングで仕上する内容でしたので、約30坪の建物で230万円ほど費用が発生しました。
この記事をお読みになっている方で、外壁リフォームをご検討されている方に工事費用のご説明をします。
現在の外壁がサイディングだった場合は、約30坪の建物で190万円(税別)ほどで工事が可能な場合もあります。
また、窓やドアの関係で、現在の外壁を剥がす事無く金属サイディング工事が可能な30坪の建物の場合は、140万円(税別)で工事が可能な場合もあります。
まずは、リフォームしたい建物がどの様な工事が可能なのかを判断する必要があります。
リフォーム工事を安価にする方法は、適切なプランを立てる事が重要です。
屋根の工事例と工事費用について 30坪で張替85万円・カバー工法で65万円(税別)
屋根のリフォームも外壁リフォームと同じ様に2種類の工事に大きく分ける事が出来ます。
今回ご紹介する屋根のガルバニューム材での張替工事は屋根面積70㎡(約15坪)で85万円(税別・足場費用別)
- 塗装で屋根を塗り直す
- 新しい屋根材で張り直す(古い屋根材を取り除く場合と取り除かない場合)
当社ではスレート屋根(カラーベスト屋根)の塗装はなるべく行わない様におススメしています。
なぜスレート屋根・カラーベスト屋根を塗装しない方が得なのか?詳しくはこちらの記事でご確認ください。
その他、当社施工の屋根の張替工事事例と価格の詳しくはこちらの記事でご確認ください。
屋根の工事を動画でもご紹介しています。こちらでご確認ください。
我が家のリフォーム中の写真です。セキスイU瓦という屋根材を使っていました。屋根の勾配(角度)が少なく、本来なら瓦棒式の屋根が理想ですが、施工が簡単な金属横葺き屋根材を使う事にしました。
ここでご注意いただきたいのが、屋根材にアスベストを含んでいるのか?いないのか?で剥がした屋根材を産業廃棄する費用が変わってきます。
アスベスト屋根材のメーカー資料はこちら
簡単にご説明しますが、2006年以降の建築資材には一切アスベストは使用されていませんのでご安心ください。
実際は1990年頃からアスベストを使用しないない屋根材も発売されています。屋根材を剥がして廃棄する場合は、必ず業者へご確認ください。
アスベスト処理=高額な費用と思いがちですが、約30坪建物(屋根は15坪)約60㎡~70㎡ですと15万前後(令和2年)の費用で処理できます。
アスベスト処理で20万を超えるお見積りを頂いている方はご注意ください。
私の家の屋根材は完全、アスベストで専門業者へ処理を依頼しました。
工事のご説明ですが、既存の屋根材を剥がして、12ミリのラーチべニアを貼っていきます。
べニアは確実に屋根の骨組み(タルキ)にビスで接続する事で強度が上がります。
ラーチべニア作業完了しましたら、防水シートを屋根の下側から貼っていきます。
金属製の屋根材です。厚みは0.35ミリと非常に薄い物ですが、カラーベスト屋根・スレート屋根の様に簡単に割れる事はありません。ただ、屋根材が薄いのでへこむ事はあります。
また、屋根材は屋根の骨組み(タルキ)にビスで接続するので、近年の強風や大型台風で屋根材が飛ばさる心配はありませんので、安心です。
ほぼ屋根が完成致しました。ここに棟を最後取り付けます。
それは「足場を屋根工事と外壁工事、両方で使えます」ので個々に工事をする場合ですと足場費用が2回掛かりますが、1回の足場費用で工事が出来るからです。
水回り工事例と費用。そして費用を抑える為に確認したい事。水回り定額工事150万円~
中古物件購入後や老後に向けた全面改装リフォームでも人気のある工事となっています。
中古で建物をご購入された方のほとんどが水回りのリフォーム工事を行っています。
当社で行った水回りのリフォーム工事例と価格をこちらでご確認ください。
今回ご紹介する「キッチン+浴室+洗面台+トイレ」工事。水回り4点セットは定額制の120万円(税別)です。配管や給水工事は既存位置の工事となります。
キッチン工事編
上記写真が我が家のリフォーム前のキッチンです。非常に狭いキッチンで、シンク横には置き型の食洗器があり、これまた非常に狭さを感じさせています。
このキッチンは建物1階北西にあり、日当たりも悪く非常に寒いキッチンです。床には断熱材を入れましたが、全く効果は現れませんでした。
暖かい明るいキッチンにする計画でしたので、リビングキッチン・寝室・浴室・洗面・トイレ・娘の部屋は2階へ移動する事にしました。
突然ですが、キッチンや浴室リフォームの工事費用はどの様な内容から決まるかご存知でしょうか?
キッチンや浴室・トイレ・洗面台のリフォーム価格は下記の項目で決まります。
- キッチン・ユニットバスなど製品の価格
- 既存のキッチンや浴室の解体工事
- 新しいキッチンや浴室の組立や洗面台やトイレの設置
- 給水(水道)給湯(お湯)
- 排水工事
ここで注目して頂きたいのが、④給水工事⑤排水工事です。リフォーム前のキッチンや浴室の場所をあまり移動しなければそれほど費用は発生しませんが、大幅に場所を移動する場合は新しい場所までに給水と排水も移動しますので、移動費用が発生します。特に排水は勾配が重要で、高い場所から低い場所へ排水が流れますので、高さが取れない場合もあります。
キッチンや浴室の水回りリフォーム費用を抑えたい場合は、今ある場所からあまり移動させない事がいいと思います。
1mほどの移動でしたら問題ないと思いますが、私の家の様に1階から2階へ水まりを変更する工事は費用がどうしても高くなってしまいます。
キッチンの解体工事です。
2階へ給水・排水などを移設しました。赤いキャップがお湯と水です。黒いL型のパイプが食洗器用の排水です。
キッチンメーカーリクシルの組立職人さんが作業します。
キッチン組立、配管工事は1日で完了しました。2階へキッチンを移動させて明るく、暖かくなりました。
浴室工事編
浴室のリフォームはユニット式に変える工法が1番安心できると私は思います。
理由を申し上げますが、簡単に言えば「ペットボトルの中で入浴しているイメージ」。水が漏れません。
ユニット浴室が一般的になる前は、タイル仕上げの浴室が主流でしたが、このタイル仕上げの浴室は決定的な弱点が2つあります。
- 冬の季節は寒い
- 水漏れする
冬の季節に寒いは、想像が皆さん出来ると思いますが、「水漏れ」は想像できますか?
浴室の入り口部分の床がフニャフニャになったり、タイルが割れてきたり、木のくずみたいなゴミを発見したら注意ください。
当社で工事した例ですが、こんなにひどい事になった浴室もあります。こちらでご確認ください。
私が中古で購入した家は、タイル浴室からユニット浴室へリフォームされていました。しかし、浴室付近の土台はシロアリにやられた形跡がありました。タイル浴室時に水漏れしてその時にシロアリにやられたと思います。
浴室も2階へ移動します。1階の浴室の真上に新しく浴室を設計しました。古い浴室の天井と換気扇が見えます。
水道・お湯・お風呂の追い炊き、排水などもすべて2階へ移設しました。この写真は1階から撮影しましので、新しい浴室の床下となります。
間仕切りしていない場所でユニット組立です。当社はユニットの工事を優先する為に、浴室工事完了後に壁や床を作るケースが多いです。
ユニットは形やサイズが決まっていて、5ミリずれても工事が出来ない場合があります。
それを回避するために大工工事はユニット工事後に行いようにしています。
ユニット組立作業中です。
ユニット工事が完了です。通常は壁に隠れる部分がすべて見えます。
浴室の内部はこんなカンジです。
洗面化粧台工事例
洗面化粧台工事は簡単な工事です。好きな洗面台をお選び頂き、取り換える工事です。
リフォーム前の洗面所ですが、非常に狭く、暗く、ジメジメしていました。昭和の香りです。
家内からの要望で、洗濯機を設置できるスペースを作りました。ラクビー選手の息子が大量の洗濯物を出すので我が家にとって洗濯スペースは重要です。
洗面台は大きな物は選ばずに、横幅60センチを選びました。洗面台左は水が飛び散りますので、キッチンパネルを貼りました。お掃除が簡単で、汚れが付きません。
トイレ工事編
我が家の場合は2階にトイレがありませんでしたので、新しく排水と給水をひき直して工事を行いました。
この写真は1階にあるトイレ。工事前です。
この写真は2階へトイレを作った後の写真です。トイレ交換はとても簡単な工事で、約半日で工事は完了します。
内装工事(壁紙・フローリング・シート床材)の価格と工事方法
壁紙やフローリングは内装仕上げの大切な工事項目です。
壁紙はそれほど難しい工事ではありませんが、フローリングは床の高さや部屋と部屋の仕切りがあるので工事前に検討する必要があります。
壁紙工事編 30坪の壁紙張替工事費用の目安は60万前後(税別)
壁紙工事の写真です。この機械で壁紙に糊を付けます。
壁紙の幅は約90センチです。長さは最大50mまで糊を付ける事が出来ますが、室内天井の高さで切っていきます。
壁紙の費用ですが、大きく分けますと2つのポイントがあります。
- 量産タイプの壁紙
- 1000クラスと言われる壁紙
張替の場合は、元々の壁紙を剥がして新しく壁紙工事を行いますので、剥がした壁紙の処分費用も発生します。
簡単に壁紙㎡単価で表にまとめました。
使いたい壁紙 | 材料代 | 工事費用 | 剥がした壁紙の処分 | 合計 |
量産クラス | 200円前後 | 1200円前後 | 150円前後 | 1550円前後 |
1000クラス | 400円前後 | 1200円前後 | 150円前後 | 1750円前後 |
建物の大きさが30坪位ですと、壁紙の面積が350㎡~400㎡となります。量産クロスを使った場合の工事費用は約55万円
1000クラスを使った場合ですと約62万円ほどです。
単価は使用する「壁紙」で変わってきます。私の場合は「量産クロス」で壁紙を仕上げました。
壁が黄色くなっている箇所は、内装下地材のつなぎ目です。
つなぎ目が平になるように「パテ」と呼ばれるもので処理します。
壁紙の作業風景です。細かい作業です。
床工事編 (フローリング・シート床材工事)30坪の床フローリング工事目安90万円税別
住宅の場合、床の仕上げで定番が「フローリング」と呼ばれる木材で作られた床材です。
また、洗面所やトイレなど水を使う場所には「クッションフロアー」と呼ばれるビニール製の床材を使う場合もあります。
フローリングの工事方法は基本的に、新しいフローリングの下にべニアを貼りその上にの仕上げフローリングを乗せますので2重になります。
リフォームの場合は、既存のフローリングの上に新しいフローリングを貼る工事でも対応できるケースが多いです。
写真のフローリング工事方法は、30センチ×1.8mのフローリング材を接着剤とタッカーで固定していきます。
フローリングによっては形や長さがまちまちですが、接着剤とタッカーで固定する方法が主流です。
明るい色のフローリングを今回は家内が選びました。表面が硬くキズが付きにくいと言われるフローリング材を選びました。
フローリング工事のポイントは、各部屋の床の高さです。
床の高さを同じにするとバリアフリー化が出来ますので、室内移動がとても楽になります。
お掃除も簡単ですので、床の高さにはこだわってください。
ビニール系の床材のご紹介
洗面所やトイレにビニール系の床材をよく使います。使用するメリットは
- 水に強い
- 掃除しやすい
- 汚れても張替が簡単
- フローリングに比べると安い
この様なメリットもありますが、逆にデメリットもあります。
- 見切り材を使うケースが多いのでバリアフリーにならない
- チープな感じ
- クッションフロアーだとキズが付きやすい
いい所もあれば悪い所もありますので、色々お考えになって使用する場所を決めてください。
我が家もいろいろ検討して1階は玄関以外、ビニール系の床材で仕上げる事にしました。その訳は・・
- リフォーム費用を削減する
- 事務所は掃除がしやすくなる為
- 1階息子の部屋は「ウエイトトレーニング」をするのでフローリングだとすぐ傷む
- 1階にはウサギを放し飼いしているので、すべらない材質にしたかった
この様な事で、1階は玄関以外の「納戸」「息子の部屋」「事務所」「トイレ」「廊下」はビニール系床材で仕上げました。
ただ、普通のクッションフロアーですとキズが付きやすく、チープな感じですので、店舗やマンションで使われる土足対応の床材で仕上げました。
写真で見るとフローリングと間違えそうです。
ご紹介している床材は、一般的にフローリングの半額で工事が可能です。8畳のお部屋で9万前後のご予算です。
土足用ですので、キズが付きません。ダンベルを落としても大丈夫です。
玄関ドアや室内ドア。サッシ窓の交換工事例と費用の目安
全面改装リフォームで比較的難しい工事が「サッシ窓」「ドア建具」だと私は思います。
逆に玄関ドアはリフォーム用が多数出ていますので簡単に交換できます。
当社が行った玄関ドア交換工事をこちらでご確認できますので合わせてお読みください。
サッシ窓交換工事費用目安 1間×8尺 15万前後
窓工事は取り付け方法が難しく、費用が上がってしまう場合があります。費用が上がってしまうケースですが
「内装も外壁もいじらないでサッシ窓だけを交換する方法」は非常に難易度が高い工事になります。
サッシは雨水が入り込まない様に外壁の中へもぐりこむ部分があったり、古いサッシを外す場合は外壁や内装を壊さないと交換出来ません。
私の家の様な「外壁も内装も壊す」場合ですと、簡単に窓を取り付ける事が出来ます。
外壁も内装を壊した状態で普通の家のサッシをすべて交換した場合の費用ですが、断熱効果があるペアガラスサッシで100万円~150万円は費用が掛かります。
なので、外壁や内装をリフォームしないでサッシ窓だけ交換ですと、200万円以上は費用が発生する場合もあるとおもいます。
サッシ窓を取り付け後に「防水シート」を貼ってから外壁工事へ進みます。
窓の上の赤い部分が外壁の内部へ入り込む部分で、雨水を屋内へ入れない役目をしています。
窓のリフォームは比較的高額になるケースがあります。
外壁や内装もすべてリフォームする場所ならサッシ窓の交換と外壁や内装を壊さないサッシ窓交換ですと費用がかなり違います。
サッシ窓をリフォームする場合は、業者と十分な打ち合わせが必要ですし、
サッシ窓リフォームが必要なお部屋、必要でないお部屋を明確に別ける事が工事費用を下げる方法です。
室内ドア交換 工事費用目安 1台7万円~
室内ドア、交換の注意点ですが、サッシ窓と同じですが、内装壁を壊さないでドアを交換する工事は難しい工事で、工事費用も余計に掛かます。
内装壁を壊さないでドアを交換したい場合は、ドア枠をそのまま使い扉だけを交換する方法をおススメします。
ドア取り付けはそれほど難しい作業ではありません。
廊下からリビングへ入るドアを引き戸にしましたが、発注時に大きさを間違てしまい、納戸のドアとして使う事にしました。
内装ドア・サッシ窓交換のポイントは、壁や外壁をリフォームする場合はなるべく窓やドアも交換する方向でご検討ください。
壁を壊さない場合、サッシ窓はインプラス等の内窓で検討してみる。
内装ドアは枠はそのまま使い、扉だけを交換する事でリフォーム費用を抑える事が出来ます。
寒いを防ぐ断熱工事 工事方法と費用の目安
暑さ寒さを防ぎ、冷暖房効率を上げる為に断熱工事を行いました。
断熱材を壁の内部へ入れる工事ですので、内装の壁を壊して断熱材を入れなければなりません。
古い断熱材は隙間が多くなったり、壁の下へ落ちている事が多いです。赤い丸の部分が古い断熱材です。
断熱材はそれほど高額な材料ではありませんが、内装壁を壊さないと作業が出来ません。
8畳のお部屋の壁に断熱材を入れる工事費用の目安が4万円ほどです。㎡単価1,200円前後
壁の断熱材はグラスウール系の厚さ9センチを使います。柱や間柱の間隔455ミリの幅になっています。
室内側と室外側の指定があり、室内側が防湿シートになって湿気を抑えます。
天井にも同じようにグラスウール系の断熱材を入れていきます。
床下は発砲ウレタン系の断熱材を使います。今回は厚さ5センチを再利用しました。
湿気対策の工事事例と費用の目安 30㎡の土間コンクリート費用は60万円~
湿気対策で床下に湿気調整剤や炭を入れたり、防湿シートで被う方法などもありますが、私の経験ではコンクリート以外の方法では床下の湿気を防ぐ事は出来ませんでした。
昔の建物基礎は布基礎と言って、床下が土のままでした。最近はベタ基礎と言って床下はコンクリートです。
布基礎の場合ですが、床下へコンクリートを打設する事で湿気対策と耐震対策を同時に解決できます。
当然我が家は布基礎で土の床下でした。布基礎の弱点は
- 湿気が室内へ上がってくる
- 害虫が発生しやすい
- 床下の湿度が高い
- 耐震性がベタ基礎よりも劣る場合がある。
布基礎はベタ基礎に比べると性能が落ちます。そこで布基礎をベタ基礎の様に床下を厚さ10センチほどのコンクリートで覆います。床を根太(骨組み)からやり直す工事も同時に発生します。
床下は土のままです。湿気があります。虫の死骸もありました。
せっかく土間コンクリート工事を行う訳なので、床下の耐震補強も同時に進めます。
部品の紹介です。この部品は地震で柱と土台が離れない様にする物です。現在の新築には必ず装備されている物ですが古い建物にはついていません。
この様な使い方をします。新築の場合は基礎の内部に25センチほど埋まっていますが、リフォームの様な後付けの場合は基礎を壊す訳にはいきませんので、基礎の外側へ取り付けします。
既存の基礎に10ミリの鉄筋を打ち込みます。打ち込んだ鉄筋と鉄筋メッシュを結束します。
土の上には外壁を壊したモルタルの残骸を入れました。
コンクリートを流し込みます。厚さは8センチ~12センチ。平均10センチで仕上げます。
1階の床下がすべてコンクリートで覆われました。
床下の湿気対策と耐震工事のポイント。家の基礎が「ベタ基礎」の場合はこの工事は一切必要ありません。
布基礎の場合に必要な工事です。コンクリートだけで「湿気対策」は十分できますが、
ご予算に余裕がある方はぜひご検討ください。
建物の耐震補強工事例と費用の目安
木造建物の本体を補強する工事のご紹介です。
費用の目安ですが、建物1つ1つで構造が違う為に一概に価格を申し上げる事は出来ませんが、私の家の場合は300万円以上費用が発生しました。内訳を表にしました。
工事項目 | 工事費用の目安 |
床下土間コンクリート+鉄筋 | 80万円 |
外壁下地の耐震べニア作業 | 190万円 |
梁の追加 | 40万円 |
柱の追加 | 20万円 |
2階床の補強工事 | 30万円 |
火打ち金具の追加 | 10万円 |
正直ここまでやらなくともよかったのですが、職長高橋とどこまで実践できるか試したかったのです。
2階天井へ梁を追加。
2階リビングになる天井へ3本「梁」を追加と2本の「柱」を新しく立てました。
新しくリビングなる2階部屋は床が下がってしまい、2×4材で全て作り直しました。
屋根を支える「タルキ」も傷んでいたので、補強しました。
金属の耐震部材「火打梁」の数も驚くほど少なかったので、新しく追加しました。
木造建物の耐震方法は色々ありますし、その工法その工法で「いい所」「悪い所」が必ずあります。
中古物件を購入してお住まいになる場合のアドバイスとして1981年6月。昭和56年6月以降に作られた建物ですと、
建築基準法が改正となっていますので、それほど耐震を気にすることなくリフォーム出来ます。
その他の工事紹介と費用の目安
その他、全面改装リフォームで必要な工事と工事費用の目安をお知らせします。
塗装工事 約20万 窓枠、ドア枠などの塗装
シロアリ工事 約10万円 1階床下と床から1mまでの部分に防蟻処理をしました。
電気工事 約120万円
電気工事ですが、すべての電線とTVケーブルは新しくしました。エアコン専用回線、新しい分電盤、コンセント、スイッチ、PC用のケーブ。IHヒーター200V専用回路、照明器具は全てLEDとしました。
タイル工事 約30万 玄関アプローチ。玄関内。事務所入り口をタイルにしました。
階段移設工事 約90万円 階段の位置を変えましたので、新しい階段を取り付けました。
ガス工事 約40万 各部屋(5部屋)にガスストーブ用のガス栓を付けました。
棚工事 約10万 納戸と家事室、各部屋クローゼット内部に棚を付けました。
土間コンクリート工事 約30万 事務所や家の周りをすべてコンクリート打設しました。
ここで紹介できなかった細かい作業も沢山あります。また、私の家ではできた工事が、出来ない建物もあれば、しなくてもいい工事も沢山あります。
私の自宅兼事務所の見学は大歓迎ですので、お気軽にご連絡ください。
完成後の写真
簡単に間取りの説明です。
2階 キッチンリビング 洋室1 洋室2 洗面室 浴室 トイレ 納戸
1階 洋室1 倉庫 事務所 納戸 洗面コーナー 玄関
完成後の写真です。
玄関と階段
2階洋室
リビング
キッチン
2階洋室
1階洋室
外観
1階洋室
玄関
浴室
キッチン
洗面所
トイレ
5年以上生活して解った、中古リフォームのメリット・デメリット
中古住宅をリフォームしてよかった事
- 新築より費用が安価だった
- 引っ越ししなくて済んだ
- 色々な工事方法を試す事が出来た
中古住宅をリフォームして残念だった事
- 2階はとても暖かくなったが、1階の断熱が良くなかった
- 軒天井を付ければよかった
- 窓を大きくしたかった
- やはり、新築には負ける
中古住宅を全面改装は、新築より安価になる事が最大のメリットと私は感じました。
逆に最大のデメリットは新築には総合的に判断して中古リフォームは劣るという事です。
当たり前の事ですが、すべて新しい新築に中古リフォームが頑張っても勝てません。
私は自分で行ったリフォームなので、ある程度は満足していますが、お客様の新築の家や友人の新築の家を見ると、レベルの差を感じています。
中古リフォームVS新築は、人それぞれの考え方や生活スタイルで決める事だと思います。実際、当社職長の高橋は新築の家を購入しました。なので、簡単に比べる事は難しいと感じています。
私と高橋は、今回のリフォームで色々な工法を試す事が出来た為に、この技術をお客様のリフォームへ生かせる事が出来ました。工事も実際経験するのとしないのでは違いが如実に現れるます。
中古リフォームでなく、仕様の不満として、床暖房にすればよかったとか、窓を大きくしたかったとか、軒天井や霧隠しの庇を付ければよかったなど感じています。
中古リフォームの4つの注意点
中古全面改装リフォームの注意点
①昭和56年(1981年)6月以降の建物をなるべく選びましょう。
建築基準法改正で56年6月以降の建物は耐震性能が上がっています。
②予算と工事内容を明確に決めましょう。
予算や工事内容を明確に決めないと、工事費用が上がったり、工事の内容に納得な出来ない事もあります。
③信頼できる業者を選びましょう。
リフォーム業はグレーな会社も多く存在しています。事務所や営業マンに惑わされず、実際に工事経験がある地元の業者がいいと思います。
④工事中の生活も視野に入れてください。
引っ越しして工事をするのか? お住まいになりながら工事するのか?工事中は何かとせわしなく、落ち着きません。在宅での工事の場合は、夕方4時後までの作業、土曜日や日曜日は工事を行わないなどをご検討ください。
中古全面改装リフォーム総額とまとめ。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。ソデノ建装代表の袖野です。
すでにお住まいの方とか、これから中古物件を購入してリフォームしたい方に向けて、中古リフォームについて、私が実際に経験して感じた事を書かせて頂きました。
全面改装リフォームは高額な工事となりますので、新築と比べる方は多いと思います。
大型リフォームや新築のお話は、ゆっくり時間をかけて進めてください。ご家族やご友人、信頼できる専門家などとご相談ください。
今回の全面改装リフォームの総額 残念ながら1,000万円は達成できませんでした。
工事個所 | 工事費用 | 工事個所 | 工事費用 | 工事個所 | 工事費用 |
外壁工事 | 190万円 | 断熱工事 | 30万円 | 棚 | 5万円 |
屋根工事 | 85万円 | 床下コンクリート | 60万円 | 室内造作 | 70万円 |
仮設足場 | 20万円 | 床下補強 | 30万円 | ||
水回り | 150万円 | 電気・照明器具 | 90万円 | ||
新規排水・給水 | 30万円 | 塗装 | 10万円 | ||
壁紙工事 | 60万円 | シロアリ対策 | 10万円 | ||
床工事 | 80万円 | タイル工事 | 20万円 | ||
建具工事 | 50万円 | 階段移設・新設 | 50万円 | ||
サッシ窓工事 | 70万円 | ガス配管 | 30万円 | 合計 | 1,140万円 |
今回の工事予算の900万円は残念ながら30%ほど予算が上がってしましました。
予算オーバーした原因として
- 耐震工事を試し過ぎた。 70万円UP
- ガスや電気配線を余計に追加した。30万円UP
- 外壁サイディング材のグレードを上げた。30万UP
- 室内造作時に補強箇所が出た。40万UP
- ユニット階段が使えず、部材から作りなした。40万UP
- 屋根のアスベスト処理費用が掛かった。30万UP
全面を改装するリフォーム場合は見えない壊して見ないと解らない場合が多いので、当初の予想よりいい方向へ向かう事が少なく、補修箇所がどうしても存在して費用が上がります。
全面改装リフォームを行う場合、まず予算、費用と工事内を決めると思いますが、予算は少し20%ほど余裕をもって計画する事をおススメします。
新築しろリフォームにしろ、「あなたが1番得をする方法」をお選びください。
困った事や、業者へ聞きにくい事などありましたら、私にメールをお送りください。
私の経験や知識でお役に立てる事があるのら、喜んでお答えさせて頂きます。
また、これからリフォームの色々なお話を動画で皆様にお知らせしていきます。
そちらも合わせてお願い申し上げます。
ソデノ建装リフォーム 代表 袖野義人